MARKETING BLOG

マーケティングブログ

印傳はインドから来た?実はほとんど知られていない“鹿革”と和紙のルーツ

印傳の本当の起源は、日本の美意識にありました

「印傳(いんでん)はインドから伝わったもの」

そう聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

けれど、それは誤解です。

印傳は、インドから伝わった技法ではありません。

では、なぜ「インド」という言葉が出てくるのでしょうか。

そこには、日本文化の中で育まれてきた、興味深い歴史観が隠されています。

「印傳」の“印”は、文字を伝えるという意味

「印傳」という言葉の“印”は、
文字を印して伝える、という意味から来ていると考えられています。

では、文字は何に書いて伝えるのでしょうか。

それは紙です。

紙は中国で発明されたといわれ、世界三大発明の一つとされています。
日本では三椏(みつまた)や楮(こうぞ)などが原料として使われてきました。

和紙の成り立ちに見る、鹿との関わり

ここで、興味深い説があります。

紙漉きの「漉」という字は、
さんずい(水)に「鹿」と書きます。

この文字の成り立ちから、
古くは鹿の繊維が紙づくりと関わっていたのではないか、
という見方もあります。

もちろん、これを歴史的事実として断定することはできません。

けれど、日本文化の中で鹿が重要な存在であったこと、
そして鹿革が古来より様々な用途で使われてきたことは確かです。

そうした背景を踏まえると、
紙と鹿革の関係性を文化的に読み解く考え方は、
とても興味深いものだと言えるでしょう。

和紙印傳から大和絵韋へ

やがて紙に模様を施す技法は、
鹿革へと応用されていきます。

これが「和紙印傳」と呼ばれる流れとされています。

さらに技術が改良され、

・鹿革の表面を煙で燻して模様をつける
・染め抜き技法で意匠を施す

といった技法が生まれました。

これが「大和絵韋(やまとえがわ)」です。

大和絵を中心とした日本独自の美意識が、
鹿革に表現されていきました。

武具にも使われた鹿革の印傳

大和絵韋は、単なる装飾ではありませんでした。

武具、特に甲冑の胴や威し部分にも用いられたと伝えられています。

つまり印傳の技法は、

・美しさ
・実用性
・耐久性

を兼ね備えていたのです。

鹿革は軽く、しなやかでありながら、
繊維が強く耐久性に優れています。

その特性が、実用品としても重宝されてきた理由の一つです。

現代に受け継がれる印傳

現在の印傳は、
鹿革に漆で模様を施す革製品として知られています。

奈良印傳では、
こうした伝統的な技法を大切にしながら、
現代の財布やバッグ、小物へと形を変えています。

印傳は単なる“和柄の革製品”ではありません。

・日本文化の中で育まれた素材観
・大和絵に通じる美意識
・実用性と耐久性
・職人の手仕事

そうした歴史と思想が、今も息づいています。

知ると、見え方が変わる

何気なく持っている財布や小物。

その模様の奥には、
鹿という存在が日本文化の中で果たしてきた役割や、
長い技術の積み重ねがあります。

印傳はインドから来たものではありません。

日本の風土と美意識の中で育まれてきた、
鹿革の伝統技法です。

そう知ることで、
印傳の見え方は少し変わるかもしれません。

奈良印傳について

奈良印傳は、
鹿革に漆で模様を施す伝統技法「印傳」を受け継ぐ工房です。

軽くて丈夫な鹿革と、
職人の手仕事による繊細な模様。

古来の技法を大切にしながら、
現代の暮らしに寄り添う革製品をお届けしています。

財布やバッグ、小物など、
印傳ならではの質感をぜひ一度ご覧ください。

▶ 商品一覧はこちら

お問合せContact

ご相談・ご質問等ございましたら、
お気軽にお問合せ下さい。

0745-84-3766

〒633-2226
奈良県宇陀市菟田野古市場432